他社借り入れあっても借りれるカードローンはどこか。
アコムとプロミス両方借りることはできる?
プロミスは他社借り入れあっても借りれるの?
すでに借入がある状態なのにさらにお金が必要になるとこうした不安に駆られるものです。
銀行や金融会社がカードローン申込者の審査で利用が定められている指定信用情報機関のうち、日本信用情報機構(JICC)ならびにCredit Information Center(CIC)では、借入件数ごとの登録状況をサイト上に毎月公開しています。
借入件数 | 登録人数(CIC) | 登録人数(JICC) |
1件 | 716万人 | 680.8万人 |
2件 | 231万人 | 234.9万人 |
3件 | 91万人 | 91.0万人 |
4件 | 34万人 | 32.7万人 |
5件以上 | 16万人 | 13.7万人 |
合計 | 1,088万人 | 1,053.1万人 |
データ引用元:貸金統計データ|CICとは|指定信用情報機関のCIC 2023年7月20日時点
これを見ると、実際に他社借り入れあっても借りられた人は全国に300万人以上いることが確認できます。
他社借入5件以上(5件、6件、7件等)でも借りれた人は2023年7月時点で13万人以上が実在しています。
他社借り入れあっても借りれるかどうかは個々人の状況にも依りますが、統計的にはかなり多くの人が複数借入に成功しており、他社借入あっても意外と借りられる状況なのがわかります。
ただし他社借入がある人が新たに別のカードローンで融資の申込をする際は、注意すべき点がいくつかあることも事実です。
この記事では
- 他社借り入れあっても借りれるカードローンの選び方・見極め方
- 他社借入あっても審査に通るコツや注意点
- 他社借入件数が多くても審査に通る条件
など他社借入ある人にとって知っておくべきことを、現在の借入先や借入件数など状況に応じてそれぞれわかりやすく解説します。
- 総量規制は貸金業者に処分・処罰があり審査の甘い中小消費者金融でも絶対厳守する
- 高収入の人は総量規制の上限額が大きく他社借入4件、5件、6件でも借りれる場合がある
- 収入や属性が異なる他人の「他社借入7件でも借りられた」等の口コミは参考にならない
- 銀行カードローンはネット専業銀行なら他社借入あっても借りれる可能性あり
- 信販系カードローンは総量規制に余裕があれば他社借入あってもおすすめできる
- 大手企業運営の貸金業者は顧客リスクに慎重で他社借入あると不利
- 大手消費者金融の中では独立系でおまとめローンも積極的に扱うアイフルがおすすめ
- 他社借入に含める借金は現時点で借りている貸金業法に基づく借入のみ
- 他社借入に含めない借金も遅延や滞納があれば審査に通らない
他社借り入れあっても借りれる3つの条件
条件1:総量規制の枠(年収の3分の1以内)に余裕があること
総量規制とは2010年6月から完全施行された改正貸金業法に基づく制度で、これにより貸金業者からの借入は合計で年収の3分の1以内と定められています。
例えば、年収が600万円の人は総量規制の枠内であれば最大200万円までの借入が可能ですが、すでに他社から合計150万円の借入がある場合、新たに借り入れ可能な額は50万円となります。
総量規制は違反すると貸金業者に対して罰金刑などが課され、金融庁からも業務停止等の処分を受けます。そのため審査が甘いと言われる小規模の街金でも総量規制は絶対に厳守します。
このように総量規制の枠内での借入が条件となるため、自身の年収と現在の借入総額を確認し、新たな借入が可能かどうかをまず判断するようにしましょう。
年収に応じて総量規制の上限額が変わる
総量規制の範囲は年収に応じて決まることに注意が必要です。
年収額 | 総量規制の上限額 |
100万円(月収目安:8.34万円) | 33万円 |
150万円(月収目安:12.5万円) | 50万円 |
180万円(月収目安:15万円) | 60万円 |
200万円(月収目安:16.6万円) | 66万円 |
300万円(月収目安:25万円) | 100万円 |
400万円(月収目安:33.3万円) | 133万円 |
500万円(月収目安:41.6万円) | 166万円 |
600万円(月収目安:50万円) | 200万円 |
年収によって総量規制の上限額が違うため、同じ借入件数・借入金額であっても借りれる人と借りれない人の違いが出ます。
年収300万円の人=借入が年収の3分の1に達しているので追加借入は不可
年収600万円の人=年収の3分の1に達するまでにあと100万円の余裕があり追加借入の可能性あり
年収が高い人ほど総量規制の上限額も多いため、中には他社借入5件、6件、7件でも借入できる人も出てきます。
自分と収入や属性が全く異なる赤の他人の「他社5件でも借り入れできる」「他社借入7件でも借りられた」等の口コミや評判は、全く参考にならないので注意しましょう。
総量規制の枠に余裕がない場合は、総量規制の例外貸付にあたる「おまとめローン」での借り換えを検討しましょう。
条件2:他の支払いに延滞・滞納がないこと
クレジットカードの支払いや各種ローンの返済などに延滞・滞納がないこともカードローンの審査通過の絶対条件です。
カードローンの審査では内閣総理大臣より指定された指定信用情報機関(CIC、JICC、KSC)への情報照会が貸金業法により義務付けられています。
貸金業者は、個人の顧客と貸付けの契約を結ぶ際には、指定信用情報機関が保有する顧客の信用情報を利用しなければなりません。
引用元:指定信用情報機関について|日本貸金業協会
例えば、CICでは以下の情報を記録しています。
お支払状況に関する情報
引用元:CICが保有する信用情報|指定信用情報機関のCIC
報告日、残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日、終了状況等
こうした個人信用情報の記録で異動情報(延滞・保証履行・破産の有無)が記録されていると、新たなカードローンの審査通過はできません。
意外なところでは日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の返済も3ヶ月の滞納があれば個人信用情報に記録されるため注意しましょう。
個人信用情報の取り扱いに関する同意書を提出していただいている方のうち、現在奨学金を返還されている方は、延滞3か月以上の場合に個人信用情報機関に個人情報が登録されます。
引用元:個人信用情報機関への個人情報・個人信用情報の登録 | JASSO
条件3:収入証明書類を提出できること
他社借入がある人がさらにお金を借りる場合、金融会社から収入証明書類の提出を求められることが多いです。
これは以下のどちらかに該当する場合に、貸金業者は顧客に収入証明書類の提示を求めることが貸金業法で決められているからです。
- 貸金業者1社から50万円を超えて借入れる場合
- 貸金業者から他社借入も合わせて合計100万円を超えて借入れる場合
貸金業者は、前項の場合において、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、第一項の規定による調査を行うに際し、資金需要者である個人の顧客から源泉徴収票その他の当該個人顧客の収入又は収益その他の資力を明らかにする事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録として内閣府令で定めるものの提出又は提供を受けなければならない。
引用元:貸金業法第十三条の3
他社借入件数や借入金額が多い人ほど収入証明書類の提出は避けるのが難しくなります。
収入証明書類として認められる書類には以下のものがあります。
- 源泉徴収票(直近の期間に係るもの)
- 支払調書(直近の期間に係るもの)
- 給与支払明細書(直近の2か月分以上のもの)
- 確定申告書(直近の期間に係るもの)
- 青色申告決算書(直近の期間に係るもの)
- 収支内訳書(直近の期間に係るもの)
- 納税通知書(直近の期間に係るもの)
- 納税証明書(直近の期間に係るもの)
- 所得証明書(直近の期間に係るもの)
- 年金証書
- 年金通知書(直近の期間に係るもの)
他社借入ある人が新たにカードローンを契約するには、これらの書類のうち1点をたとえ面倒でもきちんと準備することが重要です。
年末に勤め先から受け取った源泉徴収票や、直近の2ヶ月分の給料明細書などを準備しましょう。
他社借り入れあっても借りれるカードローンはどこか
他社借り入れあっても借りれるカードローンはどこなのか。
結論から言うと、大手消費者金融や中小消費者金融は他社借り入れがあっても借りれる可能性が大いにあります。
以下に簡単に表にまとめました。
借入先 | 他社借入の影響 |
銀行カードローン | 他社借入1件でも厳しい ネット専業銀行カードローンなら可能性あり |
セゾンマネーカード、ORIX MONEY等 | 信販系カードローン他社借入1件で2件目の申込なら可能性あり |
LINEポケットマネー、dスマホローン等 | 大手企業運営の貸金業者他社借入1件で2件目の申込なら可能性あり |
アコム、プロミス、アイフル等 | 大手消費者金融総量規制の範囲内なら他社借入あっても借入可能 おまとめローンなら年収の3分の1を超える借入も可能 |
フクホー、アロー、いつも等 | 中小消費者金融総量規制の範囲内なら他社借入あっても借入可能 おまとめローンなら年収の3分の1を超える借入も可能 |
クレジットカード会社の信販系カードローンや大手企業運営のカードローンも他社借入1件で次が2件目となる場合なら借りられる可能性があります。
ただしいずれも現在の借入と新たな借入希望額が年収の3分の1に収まっていることや、他の支払い・返済状況に遅延や滞納がないことなどが条件になります。
銀行カードローンは他社借入1件でも新たに借りるのは困難
銀行カードローンは他社借入がある人の2件目、3件目の借入には審査が厳しいため基本的におすすめできません。
2017年に銀行カードローンによる過剰融資問題が社会的に注目されて特に多重債務を抱える人に対する審査が厳格化し、以降は金融庁の指導のもとで貸し付けが厳しい状況が現在に至るまで続いています。
金融庁では、融資審査の厳格化を徹底し、業務運営の適正化をスピード感を持って推進するため、2017 年以降、銀行カードローン残高の多い先を中心とする 12 行に対する立入検査の実施(2018 年1月 26 日に「銀行カードローン検査 中間とりまとめ」として公表。
引用元:銀行カードローンのフォローアップ調査結果について|令和元年9月18日|金融庁
こうした背景から、銀行カードローンは初めてカードローンを利用する方にはおすすめですが、すでに他社からの借入がある方は銀行カードローンの審査に通らない可能性が高くなっています。
ネット専業銀行カードローンなら他社借入あっても借りれる可能性あり
他社借入があっても借りれる可能性があるとすれば、楽天銀行スーパーローンのように他社からの借り換えを公式サイト上でも案内しているネット専業銀行のカードローンです。
スーパーローンのお申込み時に、『資金の使途』で借換をご選択のうえ、他社のご契約状況をご入力いただくとお手続きがスムーズです。 なお、審査の結果、借り換えのご希望に添いかねる場合もございます。
引用元:借り換えにも好適の楽天銀行スーパーローン – 楽天銀行
ネット専業銀行の各行(PayPay銀行、住信SBIネット銀行、楽天銀行、イオン銀行、みんなの銀行など)は全銀協では準会員という位置付けです。
正会員となっている都市銀行・地方銀行よりは審査の独自性・柔軟性が期待できます。
それなりに高収入かつ他社借入1件〜2件程度であれば、こうしたネット専業銀行なら可能性があります。
信販系カードローンは他社借入あっても借りれるが審査はやや厳しい
クレジットカード会社が発行する信販系カードローンは他社借入があっても借りれる可能性があります。
指定信用情報機関のCICが公表している貸金統計データは貸金業者からの借入の統計となっていますが、この貸金業者には信販系カードローンを発行するクレジットカード会社も含まれているからです。
ただし信販系カードローンは金利など貸付条件が消費者金融より有利になっている分、審査は消費者金融より厳しい印象があります。
カードローン | 実質年率 |
セゾンマネーカードゴールド | 6.47%〜8.47% |
セゾンカードローン | 8.0%~17.7% |
JCBカードローンFAITH | 4.40%〜12.50% |
プロミス(消費者金融) | 4.5%〜17.8% |
アイフル(消費者金融) | 3.0%〜18.0% |
とはいえ、金利の低い信販系カードローンは他社借入があると絶対に借りれないというわけでもありません。
中にはJCBカードローンFAITHのように、金利の高いカードローンからの借り換えにも積極的に対応しているものもあるからです。
「JCB CARD LOAN FAITH」は使い道が限定されていませんので、借り換えによる旧債務の返済にも対応しています。
引用元:ローン専用カード「FAITH」の借り換えと金利について
借り換えは他社借入があることを前提としているので、他社借り入れがあっても借りれることをはっきりと明記しているわけです。
他社借入が1件〜2件で借入総額が年収の3分の1に達するまでに余裕のある人であれば、申し込んでみる価値はあるでしょう。
大手企業運営の貸金業者は業歴が浅く顧客リスクに慎重な姿勢
LINEポケットマネーやdスマホローンなど比較的新しく登場した大手企業運営の貸金業者は、業歴が浅いゆえに他社借入がある人への融資にはあまり積極的ではありません。
消費者金融の貸金業登録は3年ごとに登録更新が行われ、貸金業登録番号の()内の更新回数を示す数字が増えていきます。
括弧内の数字がその貸金業者の業歴の長さを示します。
カードローン | 貸金業登録更新回数 |
LINEポケットマネー | LINE Credit株式会社 東京都知事(2)第31721号 |
dスマホローン | 株式会社NTTドコモ 関東財務局長(6)第01421号 |
au PAY スマートローン | auフィナンシャルサービス株式会社 関東財務局長(4)第01503号 |
アコム(参考) | アコム株式会社 関東財務局長(14)第00022号 |
プロミス(参考) | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 関東財務局長(14)第00615号 |
これを見ると、LINEポケットマネーやdスマホローンなど大手企業運営の貸金事業者は、アコムやプロミスなど業歴40年を超える大手消費者金融のカードローンと比べると業歴がかなり短いのがわかります。
消費者向けの無担保貸金事業においては、資金の貸付よりも顧客に貸付金を遅滞なく返済してもらうことの方が困難かつ重要とされています。
お金さえあればお金に困っている人にお金を貸すこと自体は簡単です。しかしきちんと返済してもらうのが難しいというのは想像に難くないでしょう。
業歴の浅い貸金業者は、資金需要者に相対してきた経験や返済が遅れる等の顧客のイレギュラーな事態に対処してきた経験とノウハウが大手消費者金融と比べて絶対的に不足し、顧客の与信管理のノウハウでは大きく遅れをとっています。
つまり他社借り入れがある人への融資には大手消費者金融ほど積極的になれない事情を抱えているのです。
特にLINEポケットマネーを運営するLINE Credit株式会社の決算は2019年のサービス開始から4期連続で営業利益の赤字が続き、2023年3月からはアコムと与信・審査分野に関する業務提携を結ぶほどに与信管理に苦戦しています。
もちろん大手企業運営の貸金業者も他社借入があると絶対に借りれないというわけではありません。
しかし顧客リスクには慎重なため、他社借入件数や他社借入金額が多いと審査に通るのは難しいと考えるべきです。
大手消費者金融は総量規制の範囲内なら借りれる可能性あり
大手消費者金融系カードローン(アコム、プロミス、アイフル、レイク、SMBCモビット)は、総量規制の範囲内(年収の1/3以内)であれば他社借り入れがあっても借りれるケースが多いです。
大手消費者金融は総量規制の枠に余裕があり、指定信用情報機関に記録される支払いに遅延や滞納がなければ、新たに追加借入できる可能性は多いにあります。
収入が極端に少ない人ですでに総量規制の枠いっぱいまで借りているという場合を除けば、他社借入2件、3件、4件でも実際に借りれた人も多くいるのは個人信用情報を扱うCICやJICCの統計でも明らかになっています。
審査が不安な方は大手各社の「お試し診断」コンテンツを試してみるのがおすすめです。
大手カードローン | お試しコンテンツ |
アコム | 3秒スピード診断 |
アイフル | 事前にご融資可能か1秒診断 |
プロミス | 1秒パッとピッと診断 |
レイク | お借入診断 |
SMBCモビット | お借入診断 |
中小消費者金融は大手より審査が甘いが総量規制には厳格
中小消費者金融は大手と同様に、他社借入があっても総量規制の枠に余裕があれば、総量規制の範囲内で借入ができます。
大手に比べて審査が甘いとされる中小消費者金融ですが、総量規制による年収の3分の1以内の借入というルールに関しては大手と同様に厳格です。
審査が甘いからちょっとくらい総量規制オーバーでも借りれる、ということは残念ながら絶対にありません。
総量規制は貸金業法によって定められたルールのため、厳守しなければ法令違反となり刑罰や処分の対象となるからです。
中小消費者金融は金利や使い勝手の面では大手消費者金融より劣ります。
大手では借りられない、あるいはすでに大手でも借りているが追加で資金が必要になったという場合に借入を検討しましょう。
他社借り入れある人の次の借り入れ先の選び方
他社借り入れがある人の次の借入先の選びに役立つ考え方を3つご紹介します。
今の借入先と系列が被らない消費者金融を選ぶ
今利用中のカードローンと系列が被らない消費者金融を選ぶという考え方です。
多くの金融会社は大銀行や持ち株会社の傘下となっており、それらが形成する以下の金融グループに属しています。
カードローン | 金融グループ |
アコム 三菱UFJ銀行バンクイック | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
プロミス SMBCモビット SMBCモビットpremium/plus 三井住友カード カードローン 三井住友銀行カードローン | SMBCグループ |
レイク SBI新生銀行カードローン エル SBI新生銀行カードローン | SBI新生銀行グループ |
みずほ銀行カードローン | みずほフィナンシャルグループ |
アイフル | アイフルグループ(独立系) |
この金融グループが被らないカードローンを次の借り入れ先に選ぶのです。
例えばプロミスとアコムの両方で借りている場合、次はプロミスと同系列のSMBCモビットではなく、レイクやアイフルを選びます。
同じ金融グループから複数のカードローンを申し込んでしまうと、実質的に同じ組織からの借入となります。
これは、同じ消費者金融へ複数回の融資を申し込むのと似た状態です。
このような状況では1人の債務者に対する貸し手としてのリスクが増大します。
その結果、審査のハードルが上がり、もし審査が通ったとしても限度額が低く設定される可能性があることが考えられます。
銀行カードローンで借りている人は保証会社に注意
現在銀行カードローンでも借りている人は、その銀行カードローンの保証会社がどこかを確認してください。
そしてもし消費者金融が保証会社となっていれは、その消費者金融への申し込みは控えるのが無難です。
アコムやプロミスなど大手消費者金融各社は銀行カードローンの信用保証事業も行っています。
信用保証事業とは、提携先金融機関が販売するローン商品を利用されるお客さまの債務保証をおこなうビジネスです。アコムグループでは、アコムと連結子会社であるエム・ユー信用保証株式会社の2社で信用保証事業を展開しています。
引用元:信用保証事業|アコム企業情報サイト
例えば三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」など、アコムが保証会社となっている銀行カードローンを利用している場合、すでにアコムから債務保証を受けていることになります。
銀行カードローンを通じてアコムは融資する前からすでに債務保証のリスクを負っているため、アコムの審査では不利になる可能性があります。
もしアコムが保証会社の銀行カードローンを利用中なら、アコムへの申込は避けた方が良いです。
以下の銀行カードローンの保証会社一覧を参考に、ご自身が避けるべき消費者金融を確認しておきましょう。
主な銀行カードローンと保証会社一覧
銀行カードローン | 保証会社 |
三菱UFJ銀行バンクイック | アコム株式会社 |
三井住友銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス) |
みずほ銀行カードローン | 株式会社オリエントコーポレーション |
楽天銀行スーパーローン | 楽天カード株式会社、SMBCファイナンスサービス株式会社 |
PayPay銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス) |
住信SBIネット銀行カードローン | 住信SBIネット銀カード株式会社、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス) |
北洋銀行スーパーアルカ | エム・ユー信用保証株式会社(アコム子会社) |
大手消費者金融各社の審査通過率を参考にする
証券取引所に上場している大手消費者金融各社は毎年3月期の決算報告資料等で、成約率や新規貸付率といった審査通過率に相当するデータを公表しています。
これも他社借入ある人が次の借入先の消費者金融を選ぶ際の参考になります。
大手消費者金融の審査通過率一覧
大手消費者金融 | 23/03 | 22/03 | 21/03 | 20/03 | 19/03 |
アコム | 39.9% | 42.1% | 41.2% | 43.6% | 44.0% |
プロミス | 40.5% | 38.8% | 37.9% | 44.8% | 45.2% |
アイフル | 31.9% | 32.9% | 40.1% | 43.7% | 45.3% |
レイク | 26.4% | 36.1% | 33.8% | 30.6% | 30.1% |
消費者金融全体 | 33.6% | 34.6% | 35.2% | 37.1% | 37.7% |
※アイフル:アイフル株式会社2023年3月期期末説明会資料より無担保ローン新規成約率を算出・抜粋。
※アコム:アコム株式会社2023年3月期期末決算データブックより新規貸付率を抜粋。
※プロミス:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社2023年3月期決算補足資料より新規顧客数成約率抜粋。
※消費者金融全体:月次統計資料(バックナンバー)|日本貸金業協会より成約率 (消費者向無担保貸付)を抜粋
直近となる2023年3月期の期末決算データでは審査通過率が最も良いのがプロミスで、その後にアコム、アイフルの順で続きます。
ただし審査通過率については、審査通過がほぼ確実である初めてカードローンを利用する人の申込が多ければ割合としては必然的に上昇します。
特にアコムは「はじめてのアコム」というように1社目のカードローンに選ばれることが多いので審査通過率が高いようです。
筆者の個人的な見解ですが、他社借入のある人は審査通過率3位のアイフルに注目です。
アイフルは他社借入がある人しか利用しないおまとめローンを積極的に扱いながらも、プロミス、アコムに次ぐ審査通過率を出しているからです。
またアイフルは大手では唯一どの銀行系列にも属さない独立系のアイフルグループの会社です。
他社借入の審査への影響が他の消費者金融より相対的に少ない点でもおすすめできます。
申込時に他社借入に含める借金と含めない借金
他社借入に含める借金の種類
他社借入に含める借金は、消費者金融での借入とクレジットカードのキャッシング、クレジットカード会社が発行するカードローンでの借入です。
- 消費者金融での借入
- クレジットカードのキャッシングでの借入
- クレジットカード会社が発行するカードローンでの借入
他社借入に含める借金 | 具体例 |
消費者金融での借入 | 大手消費者金融:アコム、アイフル等 大手の貸金業者:LINEポケットマネー、dスマホローン、メルペイスマートマネー等 中小消費者金融:フクホー、アロー等 |
クレジットカードのキャッシング | エポスカードのキャッシング、楽天カードのキャッシング等 |
クレジットカード会社発行のカードローン | SMBCモビット(三井住友カード)、セゾンカードローン、ORIX MONEY等 |
他社借入に含める借金に共通するのは貸金業法に基づいて貸付が行われる点です。
消費者金融など貸金業法に基づいて貸付を行う金融会社は総量規制を遵守するために、他の貸金業者での借入状況も把握しなくてはならないからです。
他社借入金額は現在契約しているカードローンやキャッシングの借入限度額の合計ではなく、現時点で実際に借りている金額の合計額を申告します。
保有するクレジットカードに自分でも気づかないうちにキャッシング枠が付与されていた場合、実際に1円も借りていなければ他社借入に含める必要はありません。
消費者金融系カードローンや信販系カードローンを申し込む時はもちろんのこと、銀行カードローンやその他の各種ローンを申し込む際にも他社借入として借入件数や借入金額の記述が求められます。
他社借入に含めなくてよい借金の種類
カードローンの申込時に他社借入に含めない借金は貸金業法に基づく貸付に該当しない借金です。
具体的には以下のような借金が挙げられます。
- 銀行の各種ローン(住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、フリーローン等)
- 銀行カードローンでの借入
- 奨学金の返済
- クレジットカードのショッピング利用での未払い分(リボ払い残高を含む)
- 信販会社のクレジットローン(分割払い等)
- 車の残価設定ローン
- 家族・友人・知人から借りたお金など金融機関以外からの借金
- 携帯端末の月賦払い残高
- 闇金など違法業者からの借金
クレジットカードのリボ払いや分割払いは割賦販売法の管轄下の支払いであり、貸金業法に基づく貸付ではないため他社借入の借金に含めなくてもよいです。
ただし他社借入に含まない割賦販売法の下の借金であっても、返済の延滞や滞納があるとカードローンの審査には通りません。
指定信用情報機関の一つ、CICが貸金業法と割賦販売法の両方の信用情報を同時に取り扱っており、相互に紐づいているからです。
CICは、割賦販売法および貸金業法に基づく指定信用情報機関として指定を受けた唯一の指定信用情報機関です。
引用元:CICとは|指定信用情報機関のCIC
また一部の銀行カードローンや消費者金融などでは、実際の返済能力を判断するために申込時の他社借入に銀行カードローンや各種ローンの借入状況の記載を求めてくる場合があります。
他社借入には含めなくてよい借金であっても、借入状況を尋ねられたら答えられるようにしておくと良いです。
他社借入ある人の審査に通るコツと注意点
他社借入の件数・借入総額にウソをつかない
審査に通過したいからと、他社借入件数や借入総額に嘘の申告をするのは逆に審査で不利になるのでやめましょう。
金融会社は審査時に指定信用情報機関への情報照会により、申込者の他社借入状況が正確にわかるため嘘は必ずバレます。
それでも敢えて他社借入状況を尋ねるのは、申込者本人が自身の借入状況をきちんと把握できているかを確認するためです。
申込者が自分で申告した他社借入件数・借入金額と、指定信用情報機関から得た実際の借入状況に大きな食い違いがあると、信用面やお金の管理能力などが疑われて審査で不利になるのです。
もし本当に自分の借入状況が把握できていない場合は、申込前にCICで信用情報の開示請求をしてみましょう。
CICのインターネット情報開示請求は1回500円で、クレジットカード決済またはキャリア決済でスマホからすぐに現在の借入状況を確認できます。
借入希望額は必要最小限で申し込む
他社借入がある方は、現在の他社借入と合わせて年収の3分の1以内に収まる借入希望額で申し込むことが大切です。
総量規制は貸金業者側に罰則や処分を課されるため、総量規制をオーバーする借入希望額では基本的に審査に通りません。
総量規制の範囲内の融資枠での審査可決となる場合もありますが、一方で総量規制を超える金額を希望してきた時点で否決される可能性もあります。
借入希望額は総量規制の範囲内で必要最小限の金額にとどめるのが審査通過のコツです。
複数の業者に同時期に申し込みをしない
とにかく数撃って審査通過の確率を上げようと、短期間で複数の金融会社に一気に申込みしようと考える人もいますが、これは完全に逆効果でNGです。
金融詐欺などに対する消費者保護の観点から、短期間での複数業者への申込みは指定信用情報機関を通じて申し込みブラックとして扱われ、余計に審査に通らなくなるのです。
借入先を1つの金融会社に絞り、そこから必要な金額の借入を申込みましょう。
返済の滞納がある状態では審査に通らない
現在クレジットカードの支払いやローンの返済で遅延や滞納がある場合、金融会社の審査には通りません。
支払いや返済に滞納がある場合、指定信用情報機関に事故情報として登録されているため、金融会社の審査ではほぼ自動的に落とされてしまいます。
審査が甘いとされる中小消費者金融は、過去の債務整理から5年を経ていない等の理由で大手から借りられない人には比較的寛容です。
しかし現時点で支払いの延滞や滞納がある人には、中小消費者金融であっても審査時の評価は厳しいです。
身内から一時的にお金を借りるなどして、まずはとにかく滞納の解消に努めましょう。
年収の1/3を超える借入をしたいならおまとめローンを検討しよう
他社借入件数が多い人、総量規制オーバーとなる年収の1/3を超える借入をしたい人は、総量規制の例外貸付となる貸金業法に基づく借り換えローン(通称:おまとめローン)の利用を検討しましょう。
おまとめローンであれば年収の1/3を超える借入も総量規制の例外として認められています。
複数の借入れを一本化する、いわゆる「おまとめローン」は、法令が規定する一定の条件を満たせば、「顧客に一方的有利となる借換え」として総量規制の「例外貸付け」に該当し、貸金業者から年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。
引用元:総量規制が適用されない場合について【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会
銀行のカードローンやフリーローンは総量規制対象外ですが、すでに他社借入が多い状況では審査通過が難しいです。
おまとめローンには金利が下がる、返済期間を長く設定することで月々の返済額を下げられる等のメリットがあります。
スマホからネット申込可能なおまとめローン
おまとめローン | 借入限度額・実質年率 |
アイフル かりかえMAX・おまとめMAX | 1万円〜800万円 年率3.0%〜17.5% |
ユーファイナンス 借り換え専用ビッグローン | 最高700万円 年率7.3%〜15.0% |
中央リテール 貸金業法に基づくおまとめローン(※契約時に東京・渋谷へ来店必須) | 最高500万円 年率10.95%〜13.0% |
デイリーキャッシング 貸金業法に基づくおまとめローン | 50万円〜600万円 年率8.5%〜14.5% |
他社借り入れあっても借りれるカードローン:まとめ
- 総量規制は貸金業者に処分・処罰があり審査の甘い中小消費者金融でも絶対厳守する
- 高収入の人は総量規制の上限額が大きく他社借入4件、5件、6件でも借りれる場合がある
- 収入や属性が異なる他人の「他社借入7件でも借りられた」等の口コミは参考にならない
- 銀行カードローンはネット専業銀行なら他社借入あっても借りれる可能性あり
- 信販系カードローンは総量規制に余裕があれば他社借入あってもおすすめできる
- 大手企業運営の貸金業者は顧客リスクに慎重で他社借入あると不利
- 大手消費者金融の中では独立系でおまとめローンも積極的に扱うアイフルがおすすめ
- 他社借入に含める借金は現時点で借りている貸金業法に基づく借入のみ
- 他社借入に含めない借金も遅延や滞納があれば審査に通らない